♂ vs ♀ ~続・男女寮戦争~《完》
「みぃちゃん、覚えてる?
幼稚園の時のこと…」

健太は、ゆっくりあたしに近づく。



「みぃちゃん、泣かされてた俺をいつもかばってくれた。

そしたら、みぃちゃん、一度だけそいつらにやり返されて…

みぃちゃん、その時も一人で泣いてた」

あたしの後ろで、健太が立ち止まる。



「その時、俺…
みぃちゃんに約束したんだ。

もっと強くなるって…」

健太は、そっと背中からあたしの肩に手を回す。

「みぃちゃんは、俺が守る」

健太は、ギュッとあたしを抱きしめた。



「俺は、みぃちゃんのことが好きだ」

もう涙を止められない。

あたしの背中が、健太のあったかい胸に包まれる。

健太の腕の中で、あたしは両手で顔をおおった。
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