♂ vs ♀ ~続・男女寮戦争~《完》
教室のドアをガラッと開けるあたし。



もう迷いたくない。

これ以上、悩みたくない。

自分の席にたどり着くと、机の上にドサッとカバンを置く。

カバンから出した教科書をしまおうと、机をのぞきこんだ。



「あれ…?」

机の中に、見覚えのないノートが入っている。

これ、あたしのじゃないし。

ノートを両手で持ち上げて、パラパラページをめくってみた。



このノート、昨日あたしがサボった実験のこと書いてある。

誰のノートだろ…

ノートをパタンと閉じて、もう一度表紙を見るあたし。

その名前を見て、あたしはハッと顔を上げた。



『瀬戸内…』
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