♂ vs ♀ ~続・男女寮戦争~《完》
彼に、ちゃんと謝らなきゃ…

瀬戸内に謝って、その後どうすればいいの?

まだ彼を受け入れられるわけじゃないでしょ。

あたしは窓枠にヒジをついて、頭を抱える。



だけど、このまま瀬戸内と気まずくなるのは絶対に嫌だ。

ひとりぼっちのクリスマスイブなんて、切なすぎる。

あたしはカーテンに寄りかかって、窓の外を見下ろした。

グレーのコートを着た黒髪の人が、地上に立っている。



「瀬戸内…?」

どこからどう見ても瀬戸内じゃん。

あたしはガラッと窓を全開にして、身を乗り出した。
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