♂ vs ♀ ~続・男女寮戦争~《完》
外の風は冷たい。
コートのボタンをきっちりとめて、体を小さくするあたし。
だけど、瀬戸内と一緒ならどこでもいい。
あたしは、隣を歩く彼を見上げた。
瀬戸内は、大きな木の下にあるベンチを指差す。
あたしは軽くうなずいて、彼の隣に座る。
ここなら、寮から見えないだろう。
みんな、もう寝ているんだろうか。
誰もいないグラウンドは、すごく静かだ。
あたしは何も言わずに、空を見上げた。
「牧村、怒ってる?」
あたしをのぞきこむ瀬戸内に視線を向ける。
「…怒ってないよ」
別に、怒ってるわけじゃない。
今の気持ち、なんて言ったらいいんだろ…
あたしは視線をそらしてうつむいた。
コートのボタンをきっちりとめて、体を小さくするあたし。
だけど、瀬戸内と一緒ならどこでもいい。
あたしは、隣を歩く彼を見上げた。
瀬戸内は、大きな木の下にあるベンチを指差す。
あたしは軽くうなずいて、彼の隣に座る。
ここなら、寮から見えないだろう。
みんな、もう寝ているんだろうか。
誰もいないグラウンドは、すごく静かだ。
あたしは何も言わずに、空を見上げた。
「牧村、怒ってる?」
あたしをのぞきこむ瀬戸内に視線を向ける。
「…怒ってないよ」
別に、怒ってるわけじゃない。
今の気持ち、なんて言ったらいいんだろ…
あたしは視線をそらしてうつむいた。