♂ vs ♀ ~続・男女寮戦争~《完》
「…本当に?」

あたしは前を向いたまま、コクリとうなずく。

よくわかってなかったのは、あたしの方かもしれない。

あたしは、何も知らなすぎる。

だけど、瀬戸内にそれがバレるのも恥ずかしい。



「…じゃあ、よかった」

瀬戸内は、左手であたしの頭をポンと叩く。

顔を上げると、瀬戸内はふっとあたしに微笑んだ。



あたしは、知ってるんだよ。

こう見えて、瀬戸内はすごく優しいこと…

なんだか申し訳なくなってきて、あたしはまたうつむいた。
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