♂ vs ♀ ~続・男女寮戦争~《完》
いつの間にか、雨は止んでいた。

オレンジ色の光が、帰り道を照らしている。



さっきの出来事、全部嘘みたい。

普通に学校から帰るみたいに、制服を着て一緒に歩く。



雨に濡れた制服は、まだ湿っぽいし。

さっきの感触が、まだあたしの中に残ってる。



あんな自分、見られたくなかった。

恥ずかしくて、うつむいたまま彼の後ろをついていく。

だけど、後悔はしてない。



少し先を歩く瀬戸内の黒髪を、こっそり見上げる。

瀬戸内は、ふとこっちに振り返った。
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