♂ vs ♀ ~続・男女寮戦争~《完》
「瀬戸内、あのさ…」

自分の席に座っている瀬戸内が、顔を上げる。

「今日の放課後あいてる?」

バレンタインの教室は、いつもよりみんなソワソワしてる感じがする。

クラスの女子の視線を感じつつ、小さな声で聞いてみるあたし。



「特に予定ないけど…」

「じゃあ、寮の前で待ってて」

それだけ伝えて、さっさと自分の席に向かう。



なんか、他の子の視線が痛い…

あたしは気づかないふりして、机に教科書を広げた。
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