♂ vs ♀ ~続・男女寮戦争~《完》
「あの…瀬戸内貴斗いますか?」
彼女は、消えそうな声で言う。
「えっ?」
彼女、瀬戸内の知り合いなの?
可愛い声で言われた名前に、胸がザワめく。
うるうるした目であたしを見上げる彼女に固まってしまった。
「瀬戸内なら…」
あたしのほうが、動揺してどうする?
あたしは視線をそらして、校舎のほうへ振り返る。
こっちへ歩いてくる瀬戸内の姿が見えた。
「…貴斗!」
さっきまでオドオドしていた彼女が、ご主人様が迎えにきた子犬みたいにニッコリ微笑む。
瀬戸内に手を振りながら、勢いよく彼のほうへ走り出した。
彼女は、消えそうな声で言う。
「えっ?」
彼女、瀬戸内の知り合いなの?
可愛い声で言われた名前に、胸がザワめく。
うるうるした目であたしを見上げる彼女に固まってしまった。
「瀬戸内なら…」
あたしのほうが、動揺してどうする?
あたしは視線をそらして、校舎のほうへ振り返る。
こっちへ歩いてくる瀬戸内の姿が見えた。
「…貴斗!」
さっきまでオドオドしていた彼女が、ご主人様が迎えにきた子犬みたいにニッコリ微笑む。
瀬戸内に手を振りながら、勢いよく彼のほうへ走り出した。