飼い主に恋してる



すりガラスって案外薄いもんで向こうの菜刄の体のラインがぼんやり見えた。



って、そんなんじゃなくて!!



目的は腹が減ったからだ



「クーンクーン。」


俺の中でこれが最大の甘え鳴きだ。だいたいこれをすれば菜刄は簡単におれてくれる。



「榎藍もうちょっと待ってね。」



すぐに俺の考えが分かるとはさすが俺の主人。



「クーンクーン。」


「もうちょっと待って。」



待てるわけないだろ


やっぱり食べるとしたら、【菜刄】がいい












< 16 / 19 >

この作品をシェア

pagetop