NUDE〜彼女の心〜
だから結局…−−−どうしようもねぇ。
あぁー…くっそ!
そして今日も苛立ちを抱え、自然と足が向いてしまうのは…−−−あの日偶然にも会えたあのカレー屋。
また会えないかなぁと。
また大盛りカレー食いにきてくんねぇかなぁと。
そう願いながら、俺は今日も店の扉を開ける。
カランカラン…−−−。
「あら、樹くん。
いらっしゃい!」
いつものように優しく迎えてくれるおばちゃん。
カウンターに座る俺の前にお水片手に現れると。
「ここんとこ毎日来てくれてるけど、カレーばかりで飽きない?
たまには他のメニューも試したら?」
クスクス笑いながらそう言ってくれたけど、やっぱり今日も俺はカレーを頼んだ。
そしてあの日彼女が座ってた4つ隣のイスをチラッと見てため息をこぼした。