NUDE〜彼女の心〜

自分の書いたものを褒められるのは普通に嬉しい。


だが−−…ここまで絶賛されると嬉しいとか照れるとかを通り越して、逆に引く。


「わ、わかったから。もういいよ。ありがとな、遠藤」


延々と語る遠藤を止め、もう電話を切ってやろうとすると。


「きっとNaoちゃんもこれ読んだら喜ぶだろうなぁ〜…。早く送ってあげよう」


独り言のように零されたその言葉に切るのを止め、咄嗟に食いついた。


「おい、送るってどこに!?あいつ、今海外か?」


「え?あぁ、はい。2〜3日前から確か…あ、そうそう!ミラノに」


「ミラノ…」


「そのあともう2つぐらいショーがあるらしいからどっかとどっかを回るって。

だから発売日に間に合いそうにないから発売されたら向こうに送ってって言われてるんすよ」


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