NUDE〜彼女の心〜
「そうですけど、そうじゃないっすよっ!」
「どっちだよ…」
「いや、だから…ただ自分が載ってる記事だから送ってほしいんじゃなくて、先輩との対談で、先輩が書いた記事だから早く読みたくて送ってほしいんすよっ!」
「…………。」
「もしもし、先輩?聞いてます!?」
「……お前、馬鹿じゃねぇの?んなことあるわけねぇだろ。馬鹿も大概にしろ」
心底呆れた。
馬鹿だ馬鹿だと思ってはいたがまさかこまでとは……。
もう呆れを通り越して不憫極まりない。
「ちょ、何言ってんすか!そうに決まってますよっ!
だって俺も一緒にいたあの対談の帰り、『遠藤さんには悪いけどあのライター、私は嫌い』ってNaoちゃん言ってたんすよ!?
それなのに俺の知らない間に仲直りして対談してるし…。先輩のこと気にいったんすよっ!」