NUDE〜彼女の心〜
「………っ!?」
俺の一言に目ん玉をひんむき、息をつまらせた社長は『信じられない』と言わんばかりに俺を見た。
あ…れ?
何か…まずかったのか?俺…。
Nao…Nao…ナオ…ナオ??
必死に記憶を手繰り寄せ、そのNaoとやらを思い出そうとしたけど…。
ダメだ、わかんねぇ。
誰だ、Naoッッ!!
一瞬できた微妙な沈黙の後、気を引きしめた社長は改めて俺を見つめた。
「Naoを知らないのか?」
冷静に、しかもそんな真顔で真面目に聞かれると、何か…すっっげ〜悪いことをした気になってるくる。
まるで掃除をサボったのが先生にばれてクラス全員の前で怒られてるかのような気分だ。
「……はい…。誰でしたっけ、Nao?」
恐る恐る聞いた俺の声は情けないぐらい小さかった。