NUDE〜彼女の心〜
バツが悪いというか…タイミングが良いというか。
もちろん、このタイミングで運んできたおばちゃんにもカレーにも罪はないわけで…−−−。
だからもう反撃は諦めて腑に落ちない所は多々あるが今はカレーを黙って食うことにした。
そしたらそんな俺を見て、クスッ…と笑いを零してからNaoも食べだして。
向かい合って食ってんのに、スプーンの音しか聞こえてこない俺らのテーブル。
お互いが黙ってカレーを食ってる奇妙な光景の中。
沈黙を破り、先に話し始めたのはNaoの方。
「………がっかりさせないでよ」
「あ?」
「私のおかげで仕事が増えたとでも思ってんの?」
「…はぁ!?」
「私は何もしてない。ただ思ったことを話しただけだよ。
特別おもしろいことも、得な話しもしてない」