NUDE〜彼女の心〜
彼女が何を言いたいのかわからなくて俺はカレーを運ぶ手を止めて彼女を見た。
「それでも雑誌が売れて増刷だなんだ、話題だからどうだ。
それは……あんたの実力が評価されてのことだよ。
それを…何、謙虚んなってんのよ。もっと天狗になってもいいんじゃないの!?」
いつもと変わらずのぶっきらぼうさ。だけど…少し照れてる風なNao。
それを隠すかのようにさっきよりも早口にカレーを掻き込むNaoがどうにも可笑しくて…可愛く思えた。
「フハハ…!」
「何よっ!」
「俺の方が『ビックリなんだけど』だよ。」
「………!」
「お前にも可愛いとこあんじゃねぇか。生れつきツンツンしてんのかと思ってたわ。ククッ…!」
「……ムッカつくっ!」
フンッ!ってそっぽを向くから余計に笑いが零れた。