NUDE〜彼女の心〜
本当に楽しそうに、コロコロと表現を変えて一生懸命話す彼女に引き込まれる。
別にすごい巧みな話術を使ってるとか、すっごい興味のある話しをしてるとかってわけじゃないのに。
ただ自然体の飾らず、感じたまま、ありのままを素直に語る姿に引き付けられるんだろう。
それは頼んだコーヒーとバナナジュースが運ばれてくるまで尽きなくて。
『ごゆっくり…』なんて事は口に出しては言わなかったが、俺にだけわかるようにパチッとウィンクをしておばちゃんはコーヒーとバナナジュースを置いて去った。
何か誤解してるな、おばちゃん。
そうは思ったが黙ってそれぞれのドリンクに手を伸ばした。
「それにしても…お前の話しはいつも食い物ばっかだな」
「おいしい物に出会えた時って幸せな気持ちにならないっ!?」
「幸せぇ!?」