NUDE〜彼女の心〜

どんなに心配で気掛かりでも与えられた仕事は全うしなくちゃならない−−。


それは社会人として当たり前のことで、公私混同はしちゃいけない。


日本最北端からやっと帰ってこれたというのに、もう次の仕事が俺を待っていて。


だから彼女の意識が戻ったという知らせを俺はまたも地方で知った。


でもその知らせを聞けて心の底から安堵した。


それからしばらくはまた新聞各社が彼女のことを取り上げていて、経過状況だったり相変わらずの酷評だったり様々だった。


それら全てを鵜呑みにしてるわけじゃないが、俺のところに確かな情報なんて流れてこないから半信半疑で目を通していた。


まぁ目が覚めたってだけで十分安心だし、すぐには無理でもしばらく療養して回復を待てばまた会えるだろう。


そう単純に思っていた…−−−。



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