NUDE〜彼女の心〜

「Naoちゃん、さっき眠ったから少し外行きましょうか。俺も外の空気吸いたいし…」


そう言って外に出ると小高い丘の上のベンチに並んで腰掛け、さっき買ったコーヒーを手渡した。


それを力無く笑って受け取る遠藤が痛々しくて…。えらくひどい目にあってんだな…と思った。


「連絡もらってたのに…すいません。バタバタしてて…」


一口飲んでから呟くように謝る遠藤に胸がしめつけられるようだった。


遠藤は快活な奴で、バカが売りだったのに。今じゃその面影さえもない。


「何があったんだ…?事故にあったのは新聞やらで知ってるけど、あいつは目が覚めたんだろ?ゆっくり療養して回復を待ってるところじゃないのか?」


「……………。」


「遠…藤…?」


急に黙ってしまった遠藤をおかしく思い、顔を覗き込むと。



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