NUDE〜彼女の心〜
「回復なんて…しませんよ。Naoちゃんは…死んだんだ」
焦点の合ってない虚ろな目をして、まるで呪いの呪文を唱えるかのように遠藤は吐いた。
「…え、はぁっ!?」
「Naoちゃんは…死んだ…」
「おい、遠藤…?」
「Naoちゃんはもう死んだんだ。俺も…みんなも、世界が知ってるNaoちゃんはもうどこにもいない…」
「………どういうことだ?何言ってんだよ、お前…?」
頼むからちゃんとわかるように説明してくれ。
じゃないと俺は頭がおかしくなりそうだ。
あいつが死んだなんて…−−どういうことだよっ!?
遠藤は辛そうに顔を歪め、髪をクシャッと掴むと。
こんなこと…誰にも話せないんです。だけどもう…俺1一人じゃ無理で…−−−。
そう言って遠藤は胸の内を吐き出した。