NUDE〜彼女の心〜
何気なく、サラッと口にされたその言葉が気になった俺は追求せずにはいられなくて。
どういう事だ?と聞いた瞬間、遠藤は明らかに『しまった!』って顔をした。
それを見逃さなかった俺は言い逃れはさすまいと、『答えろ、どういう事だ?』と強く聞けば遠藤は観念したように大きく息を吐いた。
「先輩の職業がライターだってことはわかってます。
だけど、先輩は他人のプライバシーを侵してまであることないこと面白可笑しくでたらめ書いて、『売れりゃあ何でもいいんだ』って考えの持ち主じゃないことを信じてます」
真剣な目で真っ直ぐ俺を見てからそう言って。
「俺も、今回の事故で知ったんですよ。
だってほら、俺はNaoちゃんの“日本限定マネージャー”だから彼女の込み入った事情なんて知らされてなかったんです」