NUDE〜彼女の心〜

そう頼めば『それもそうですね』なんて言って話しを元に戻した。


「事故に遭ったNaoちゃんが緊急搬送された病院にはマスコミやファンがおしかけて病院側にも迷惑がかかるから極秘でここに転院したんです。

それが…2週間くらい前の話です。ここは周りが山に囲まれてるから空気も景色も良いし、何より人目を気にせず落ち着いて過ごせますしね。」


「……あぁ」


「俺、こんなだけど、Naoちゃんが海外行ってる間は違う仕事があるんすよ?

任されてる仕事も結構あるし、俺だって暇じゃないんですよ?」


何の自慢なんだか、遠藤はここぞとばかりにえばるからまた話しが逸れていく。


「……で?」


「…で、ですね?俺も暇じゃないし、やりかけの仕事だってあるしいつまでもここにはいられないってうちの社長に電話したんですよ」


「……ほぅ」


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