NUDE〜彼女の心〜
「…………。」
『Naoはまだ気持ちの整理もついてないし、現実を受け止めれてないからもう少し時間を与えてやってくれ。
あなたには申し訳ないが、もう少しNaoの傍にいてやってほしい』
そう言って頭を下げてその男は帰ったらしい。
「この話をきいてね、俺Naoちゃんの傍にいたいって思ったんです。
だってNaoちゃん、本当に……1人だから。1人ぼっちだから…」
堪えきれなくて遠藤は声を震わせた。
不自由な体と、これから先の不安だけじゃない。
計り知れないぐらいの孤独…−−−。
あいつが今どんな気持ちか、それを想像しようとするだけで胸が締め付けられる。
「でも…Naoちゃんにはお見通しで…。
『同情するだけ無駄だからね。遠藤さんが同情したって親はいないし歩けもしない』って言われちゃいました」