NUDE〜彼女の心〜
無茶苦茶な言い分に思わず頭をあげたNaoは眉根をギュッと寄せてこっちを睨んだ。
「だから軽々しく、『大丈夫だ』とか『お前なら出来る』なんてことは言わない。………てゆうか言えない。」
「…………。」
「簡単に辞めるって決断をしたとは思ってない。先は見えないし、不安だし怖い……ってことぐらいは何となく俺にもわかる………気がする。」
「…………。」
「だけど……何っつぅか、俺…さっき駅前のでっかいテレビでお前を観たんだ。ショーに出てるお前の映像が流れてて。
何でかわかんねぇけど、俺、それ観てたら…何でかしらねぇけど泣けてきたんだ。
わけわかんねぇだろ?俺も自分でもわけわかんねぇんだよ。
でもそのわけわかんねぇついでに、そのままタクシー捕まえてここまできたんだ。」