NUDE〜彼女の心〜
案の定、Naoは俺の無茶苦茶な言い分を聞いて俯いた。
さっきみたいに目を背けたとかじゃなくて、頭をうなだれて俯いた。
すると、ずっと黙って事の成り行きを見ていたエージェントの男が口を開いた。
「…−−−−言いたいことがすんだならさっさと出ていけ。」
大きい声ではないものの、空気までをもピシャリッと叩くかのような冷たい声が病室に響いた。
だけど俺はそんなことには動じず、Naoからその男に目を向けた。
「あんた…こいつのエージェントの人だろ?」
「だったら何だ?まだ何かあるのか?いい加減にしないなら本当に警備員を呼ぶぞ」
それが脅しではないというように、ベットの枕元にあるナースコールに手を伸ばした。
だから俺は両手を挙げて、服従の姿勢を見せた。