NUDE〜彼女の心〜

「何でそんなに反対されるような2人だったのかは知らないけど、でも親に反対されても、無理矢理引き離されそうになっても絶対別れなかったんだって。

でも周りからの圧力や嫌がらせに耐え兼ねた若い2人は高校の卒業式が終った後、かけ落ちしたんだって。

まるでドラマみたいでしょう?女の子が好きそうな王道ドラマよ。」


俺に背を向けたまま話すから彼女の顔は見えないけど、でもなんとく…声の感じは笑ってる風だった。


クスクス…って。まるで友達とおしゃべりを楽しんでるかのように自分の親の話しをしてくれて。


その雰囲気にのまれたのか、よくわからないながらも俺も話しに聴き入っていて。


「でも…ね。現実はそう甘くないのよ」


「………!?」


楽しそうな雰囲気はどこへ行ったのか…。いきなり語気を強め、彼女はいきり立った。


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