NUDE〜彼女の心〜

「事務所を代わって、雑誌からショーに転向した。

でも日本じゃショー自体が少ないからそんなに仕事ってないのよ。だから思いきって海外行ったの。

海外行ってバイトしながら勉強して。オーディション受けて、でも落ちて。それでもまた受けて落ちて…を繰り返してやっっ…と1個引っかかったのっ!

もうその時はまさに天にも昇る気持ちだったわ。だってショーに出られるのよ!?ラッキーなんてもんじゃないわよ。

だから浮かれてたのね〜……会場に行って愕然としたわ。

ショーに出られるどころか、私に与えられた仕事は日本から来た服飾科かファッションデザイン科だかの学生たちの通訳スタッフだった。

あれは悔しかったなぁ…」


シミジミと昔を語る彼女の背中を見ながら、世界で活躍する彼女にこんな苦労話があったなんて…とある意味感心した。



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