NUDE〜彼女の心〜

そんな切ない夜を星のきれいな片田舎で過ごす俺は飲まなきゃやってられなかった。


そういえば…。
あいつは飲めるのかな?


あ、でも海外生活のが長かったわけだし飲めるっつってもワインとかかも。


俺は基本何でもこいっ!って感じだけど…あんまりワインは嗜まねぇなぁ…。


まぁ一緒に飲みに行けたらそれだけで楽しいか……って、また俺あいつのこと考えてるよ…。

あぁ〜…マジで重症だ…。


ヤレヤレ…と、ため息をひとつついてからビールを煽った。


何か…寂しい。
…というか、漠然とした不安があるんだ。


夏の終わりにも似た、こう…何とも言えない物悲しさ。


今は8月の最終週で、まだまだ夏真っ盛り。
秋の訪れなんてこれっぽっちも感じないんだが…。


それでも田舎の夜は少し寒く、クーラーもいらないぐらい。



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