NUDE〜彼女の心〜


だけど、実際は…。

イラつく俺を穏やかな微笑みを浮かべて見てて。


「ありがとう…。」


「はぁ!?
何の礼だよ?」


何が“ありがとう”なんだ?
何をそんな落ち着いてんだよ。

かみ合わない会話と温度差にさらにイラついた。


「ベットから落ちてね?
床に転がりながら月を見てたの。

皮肉にも、床に転がった方がベストポジションでさ。
することないし、助けは呼べないしね?
だからただただ月を眺めてたの。

そしたらこれからのこととか色々考えちゃって。
不安だらけだし、この先楽しいことあんのかな?とか。
生きてくって辛いなぁ〜とか。」


< 304 / 516 >

この作品をシェア

pagetop