NUDE〜彼女の心〜
「もう辞めたい、引退したいーーー…。
そう言う私は現実から逃げてるって。
諦めずに戦え!とか言うんだけど。
でも実際問題どうにもならないじゃない。
リハビリしたって可能性があるだけでいつ治るとも、完治するとも言われてないのに。
私は間違ったこと言ってないはずなのに。
むしろ誰よりも正論を言ってるはずなのに非難されるばっかだった時に現れたあんたのあの言葉はまるで…『逃げてもいいよ』って言ってくれてるみたいでさ…」
「………。」
「人を愛するとか、信じるとか。
人として持ち合わせてる基本的なことが欠如してるからさ、私って…。
だから自分で言うのもアレなんだけど…人の好意だったり善意だったりを素直に受け取れないんだよね。疑う…ってか、端から信用してない。
でもあんたの何がそう思わせるのかわからないけど、あんただけは…違うんだ」