NUDE〜彼女の心〜


「おんぶしてもらったり車イスおしてもらってたら横に列べないでしょ?」


「横?」


「うん。私はあんたと同じものを同じ高さで、同じ角度で見たいの。それに…並んで歩きたいの。…横にいたいんだよ。そこは私の場所なんだから…」


「素直…」


「だから……リハビリ、がんばってみようと思う…」


「ほ、本気なのか!?
無理しなくていいんだぞ?

そりゃもちろん、嬉しいけど。
めちゃくちゃ嬉しいけどっ!

お前ががんばるってんなら俺は何だってするよ。ばっちりサポートするし、一緒にリハビリにも付き合う。だけど…」


そう言いかけて『しまった!』っと思った。

せっかく素直が前向きにがんばろうとしてるのにわざわざ水をささなくてもいいじゃないかと思いなおし慌てて口を噤んだ。


でも時既に遅しで、素直ははっきり言えと睨んでくる…。



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