NUDE〜彼女の心〜
「私もムカついてはいたのよ?
でもこっちからは言えないでしょぅ?
『見てんじゃないわよ!』なんてさ。
そりゃ私だっていい気はしないけど、でもある程度の人目に晒されてきたからそれなりに対処法や我慢はできるけど。でもあそこには私以外にも頑張ってる人がいるのにその人達に申しわけなくてさぁ…。
だけど病院側から言ってもらっても角が立ちそうだし…結局、私が言うしかないんだけどなかなかきっかけもなくてさ?だから今日あんたが言おうとしてくれたことで言えたから良かった」
そう言われても…俺は素直に喜べない。
何となく複雑で。
「お前は…平気なのかよ?」
「ん?平気って?」
「人目に晒されてきたっつっても今はもう一般人なんだし。それに何か…動物園みたいじゃねぇかよ。知らない奴にジロジロ見られてさ。
もうあいつらが絶対こないとも言えないんだし、一応病院に伝えとこうぜ?」