NUDE〜彼女の心〜

すると素直はフフフ…と笑って。


「私がリハビリを嫌がってた頃の理由のひとつがね、“人目”だったの。」


「……え!?」


意外な暴露に驚いた。

だって今しがた、あんなハッキリ堂々と注意した奴が人目を気にしてたなんて…
。信じれるわけない。


「良い意味でも悪い意味でも、私は有名だからさ。

こんな閉鎖的な空間で、限られた人間しかいない中じゃ…見てくれって言ってるようなもんでしょう?


転けたり起き上がれなかったり。
床に這いつくばって、人の助けを借りてさ?

そんな無様な姿…見られたくないじゃない?だからそれなら歩けなくていいって思ってた。」

そりゃ…そうだろう。

特にお前はトップモデルとして活躍してきて、日本だけじゃなく世界が知ってるような奴なんだからそう思って当たり前だ。



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