NUDE〜彼女の心〜
そう言ってちょっとおどけてみせた。
「でもね、今じゃこの通りリハビリも頑張ってるし、ちゃんとこれからを生きようとしてるから先生が『すぐにすぐってわけにはいかないけど、車イスでの行動範囲や自宅での生活に対応できるかを知るために一時帰宅してみますか〜?』って。」
「えぇっ!?マジで!?」
「あ、勘違いしないでよ?
一時だからね、一時!
まだまだ全然歩けるわけじゃないし、これからもリハビリや検査は続くんだけど。でも、ずっと病院にいるより車イスで生活できるようになるならその方が断然いいでしょう?」
「そりゃそうだよっ!
良かったじゃねぇかっ!
そうだっ!
どっか行きたいとこねぇか?
どこでも連れてってやるぞ!
あ、『Cafe Olive』かっ!
だから目標かっ!」
本人以上に興奮する俺は矢継ぎ早に質問し、でもその答を得る前にもう次の質問を投げかけていて。そんな俺を見て素直は笑ってた。