NUDE〜彼女の心〜
「……え?」
「病室の扉が開く度にバッ…!ってこちらを見るんです。
でも、すぐ顔が曇って…。
ガッカリ…って感じで肩を落とされるんです。
きっと、なかなか現れない誰かさんを待ってらっしゃるんだろうなぁ〜…って。フフフ…。
あ、引き止めてしまってごめんなさい。
お待ちかねですから、お急ぎください」
ニコッと笑って看護師さんは俺が来た方へ去って行って。
残された俺は恥ずかしいような…。
嬉しいような…。
なんだか照れてしまって部屋に入りづらい、、、。
でも…俺も早くこの手に持つ“これ”を渡したい。
そしてあいつの笑顔がみたいんだ。
照れを隠すためか、気合いの入れ直しか。
深呼吸をひとつしてからいつものように扉を開けたーーー…。