NUDE〜彼女の心〜

「私は…!
私は今のままで十分幸せだよっ!

そりゃ…事故に遭って、色々変わって。
失ったものも多かったけど、得たものだってある!

それに今は毎日あんたと会えて、あんたのそばにいられて。私にとっては十分過ぎるぐらい幸せだよっ!」


負けじと言い返す素直だが。
じゃぁ尚更、そこまで言ってくれるなら何で俺との未来を否定するんだよ!


「それなら何でだ?

お前にしてみたらその…急な話かもしれねぇし、驚きはするだろうけど。でも、お前は俺とその…今すぐじゃなくてもいつかはそうなりたい…とか思ったりしねぇのかよ?」


さっきの威勢はどこへやら…。
情けないぐらい滑舌悪く本音をぶつければ。

「あんたを…不幸にしたくない…」


聞き逃してしまいそうなぐらい小さな声がした。



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