NUDE〜彼女の心〜

鼻息荒く、目もキラッキラさせながら言ってくれるが…大事なことを忘れちゃいないか、遠藤よ…。


「お前…この対談を受けたのはお前んとこの社長の勝手な判断で、ナオとやらは了解してないってきいたぞ?

『彼女が話すなら記事にすればいい』とか言われてきてんのに、そうそう簡単に口を割るとは思ってねぇぞ?俺は。

でたらめなんざは書かないさ。嘘も書かない。

だけど…しゃべってくれなきゃ書きようがないのも事実だ」


そう。俺が心配してんのはそこだ。


初対面の相手が身構えるのは当然だ。それでも話しやすい環境を作るとか、飽きさせないとか。相手に信頼さすとか心を掴むとかってのは俺次第。


だけど話すか話さないかは残念ながら相手次第だ。


だから端からお手上げなんだと告げれば遠藤は不敵に笑った。


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