NUDE〜彼女の心〜
「………じゃあ、そろそろ始めさしてもらいますね。
時間も大分押してますし」
腕時計を見ながらチクリッと嫌味を混ぜつつ勝手に始めた。
「先程も言いましたが、今回の対談の会話はこのボイスレコーダーに録音さしてもらいますので…」
レコーダーを翳して、念を押すように言ってみたが、無言だし無表情だし。
………いい度胸してんじゃねぇか、テメェ…。
……って、思いを胸に秘めつつ、チラリと彼女の後ろに控える遠藤を見遣れば。
オロオロとした表情を浮かべ、不安な眼差しで俺達を見ていた。
(しっかりしろよ、遠藤…。)
こっそりため息をつくと、予め用意してきた対談内容やテーマ、質問順序を細かく書いた書類に目を落としボイスレコーダーの録音ボタンをピッと押した。
その瞬間…−−−−。