NUDE〜彼女の心〜
ヤバ…。俺、実は結構傷心なんじゃねぇの?
人の優しさに感動したり、田舎のお袋思い出したり…弱ってる証拠だな…。
普段なら思いもしない自分の思考に苦笑いを浮かべながら携帯と財布を机に置き、上着を脱いで準備万端にカレーを待っていると。
「おばちゃん、バナナジュース!」
俺が座ってるカウンター席の4つ隣からそんな声が聞こえてきた。
ピーク時を過ぎてるのに俺以外に客がいたのかって思いと、カレー食いながらバナナジュースだとっ!?…って思いからその客が何となく気になり横を向いてしまった。
4つ隣で大盛りカレーをパクパク食べているその客は、注文した時に聞こえてきた声と束ねられば長い髪と細身なラインから女性であることがわかった。
だけどそれと同時に少しの違和感を覚えた。