NUDE〜彼女の心〜

あ、ヤベ…ッ!


そんなことを思うより先に、パッと目を逸らしたんだが…。


ここのカレーの美味さに2度も亭主をみてしまった時のように、逸らしたはずの目をまたその女に戻してしまった。


すると、向こうも俺も…


「「……………あ。」」


間抜けな声を漏らした。


何で…っ!
何でてめぇがここにいるんだよ、Naoッッッ!


店の雰囲気とおばちゃんの優しさでささくれ立ってた心も癒されていたのに。


何で全ての元凶のお前がここにっっ…!


忘れかけてた怒りが倍になって腹の底からせり上がってくるのを感じていると。


「……ジロジロ見てんじゃないわよ」


フンッと鼻を鳴らして目を逸らした彼女は中断していた食事を再開させた。


な、何だとっー!?
別にお前なんか見てねぇよっ!


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