NUDE〜彼女の心〜
やはり同業者の、ましてやNaoのことだから気になるのか…。
目を逸らしたエリカちゃんまでもが顔を上げた。
「どうしたんですかー?何かあったんですかー?」
「あ、もしかして何か言われたんですか〜?」
心配している風でいて、好奇心は隠せていない声。
かかったな…−−−。
俺は心の中でほくそ笑んだ。
「いやでも……君たちの先輩の話をして、もし嫌な気持ちにさせたら悪いし…」
一度引いてみる。
「大丈夫ですよ〜!
Naoさんの対談とかすごく楽しみだし、協力できることならしますよ〜」
よし、もう一押し。
「本当に?助かるよ〜。
あ、でも情けない話だから聞いたらすぐ忘れてよ?俺も君たちから聞いた話は忘れるから」
コクン頷くのを確認して。交渉成立…−−。