NUDE〜彼女の心〜

だけどここで焦って飛びついたらダメだ。慎重に慎重に…。


「こんな言い方をして不快にさせたらごめんね」


そう断りを入れてから彼女たち一人一人を見ながら俺は続けた。


「実際Naoに会って、今みんなが言ってたみたいな実力というか観る者を圧倒する雰囲気は確かに感じたけど…。

でもやっぱりモデルさんっていうのは可愛くて、読者に『こんな服着たい!』とか『真似したい!』って思わせるものがないとダメなんじゃないの?」


みんなみたいにね…なんて露ほども思っていない言葉を口にすれば。


「やだ〜、樹さんっ!

そんなこと言ってくれるの樹さんだけですよぉっ!」


満面の笑みで顔を緩ます真由美ちゃん。


この子はわかりやすい。褒めて“よいしょ”してればしゃべるな。


そう踏んだ俺は、間髪入れずに真由美ちゃんを押した。


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