近すぎて、遠すぎて。
「なぁ、れおん。幼なじみってどう思う?」
「ずっと一緒。幼なじみってすごいいいと思う。誰よりも、1番近い存在だから。」
そうだよ。
だから…
「だから、無理なんだよ。」
「え?」
「誰よりも近いから、誰よりも1番知ってるから、1番言いたいことは1番伝えらんねぇの。幼なじみって、俺にとっては壁なんだよ。れおんみたいに、ただ普通にクラスメイトから始まりたかった。」
「…でもさ、特別だろ?」
「そうだよ。…近すぎて遠い存在なんだよ。」