近すぎて、遠すぎて。
「なぁ、海斗。今から、暇か?」
そうれおんが放課後に俺のもとに来て言った。
「裕と一緒に帰るけど…お前も来るか?」
「いいか…?」
「いいよ。」
そう答えたのは裕。
「おぅぁっ!ゆっ…裕!」
れおん…なんちゅー驚き方だよっ!
「ははっ!すげぇ声!よっしゃ、帰るか!」
裕の言葉で俺達は学校を出た。
「れおん、聞きたい事あるんだろ?伊保の事で…」
れおんが聞きたい事があるのはすぐ分かった。多分、別れたこと。
裕には昨日、メールで話したから知ってる。
「やっぱ分かるよな…。正直、うれしいって思う気持ちもあった。でも、正々堂々と戦いたかったなぁって。ま、俺が首突っ込むことじゃねぇけどな!」
「夏目。心の事知ってんだろ?」
裕がれおんに聞く。
「おぉ、聞いた。」