近すぎて、遠すぎて。
「ごめん。俺自分の事ばっかで。腹立ったよな。」
俺は、頭を下げてしゃべった。
「裕の話、ちゃんと聞くべきだった。裕の気持ちもっと考えるべきだった。」
「いやっ、べっ」
「でも!いくら裕でも、心は渡せない。」
「分かってるよ。俺は付き合いたいって思ってないって!」
裕は、優しすぎる。でもその優しさは裕には絶対辛いはず。
「わかんねぇだろ。裕、気づいてやれなくてごめん。ほんとごめん……」
さらに深く頭を下げる。
これしか今の俺にはできない。