近すぎて、遠すぎて。
「お前、相沢心だろ?クラスのとこに名前があってさー。その席みたら可愛い女がいてさ。相沢じゃないと思ったんだけど、顔じゃっかん面影あってさー。」
「あたしだって女だ。」
全く失礼なやつらばっかりだな。
「俺…相沢の弟子にしろっ!いや、弟子にして下さいっ!」
「いや、あの…は?いや、漱石…?」
「相沢みたいに、相沢さんみたいに強くなりたいから。」
「あたしは喧嘩しない。」
「なんでですか?俺、喧嘩してる相沢さん見たいっすよ。」
後輩みたいだ。
「漱石よ。大人の事情っつーもんがあんだよ。」
漱石の肩に手を置いた。
「大人じゃないっすかー!あははっ」
「あたしも思います。」
「俺も。」
夢。海斗。
お前らまでっ…
「とにかく、いや。漱石は喧嘩するキャラじゃない。」
「じゃあ、空手!教えてください!あと、漱石って定着するのやめてください!」
「お前は敬語をやめろ。気持ち悪い。」