近すぎて、遠すぎて。
「颯太はよしとして、海斗!お前帰ってこないから探しにいけとか言われたんだよ。ばかやろーっ!」
はぁはぁと息を荒くしていた。
探してくれたんだな。
「痩せて、いいじゃんよ。」
でも、憎まれ口しか叩けない自分。
「なんだと!?こっちは無駄な肉などありませんからー」
「え。どこがー?」
「うざいうざいうざいうざいっ!帰んぞ、ばかいと。颯太はどうすんの?早く!」
颯太は俺らのやりとりをぼーっと見ていた。
突然話しかけられてびっくりしてる。
「えっ…えっ?」
「授業受けるか受けないか聞いてんのっ!」
「受ける…?」
なぜ、疑問形?
ばっと俺と颯太の手を掴み、走りだした。