近すぎて、遠すぎて。
放課後、俺は裕に呼ばれて教室に残っていた。
なのに、やつはこない…。
ガラッ
「裕、おっせーよ…って…え?」
開いたドアの前に立っていたのは見知らぬ女。
「わりぃ、間違えた。」
こいつは違う用事で来てると思い、席にまた腰を下ろした。
「あのっ…私…相沢くんに用が…」
俺に?
「えーっと…俺、裕…友達待ってるから…」
「柳沢でしょ?あたし、柳沢と同じクラスで…相沢くんとちょっと話したいからってお願いしたの。」
「あー、そうなんだ…」
チッ。あの野郎っ!
「中学から一緒だった、桜田歩です。」
「桜田…あゆ…?」
中学から一緒…?
見たことないや…
申し訳ない…
「そう!あゆです。」
「俺になんの…」
「…ずっと好きでした。私と付き合って下さい…」
長い沈黙が続く。
俺…告白された!?