近すぎて、遠すぎて。
「じゃっ…私帰るね!友達もうすぐ来るから!」
「…あぁ。じゃあな。」
「うん…バイバイ。」
また、三咲は切なそうな笑顔をみせた。
俺は裕と帰ろ。
三咲と同じクラスだからもう終わってるはず。
「…海斗。どういうこと?」
後ろから、低い声が聞こえる。
間違いなく、裕だ。
「低い。声低すぎ。」
「どうっでもいい。どういうことだと聞いてんの。」
靴に履きかえ、帰りながら俺は全てを話した。
「最低だよ。海斗。」
「だよな…。」
「でも、いまさら戻れないだろ?ちゃんとけじめつけるのが今のお前の出来ることじゃない?」
けじめ、か。