近すぎて、遠すぎて。


「夢も同じクラス!変わったのを驚かせたいから春休み一回も会ってない。メールだけっ。あー楽しみっ」



「そ。堀内…はどこ?」



「ここで待ち合わせ。すぐ来るよ。人混み嫌いだから。」



「もう来てる。」




「うわっ!ばかやろっ!心臓一回転したっ!」



夢が来ていた。
さすが、夢。



「心?うわっ…化粧?やっべ。傘忘れた…」



夢まで…



「海斗と同じこと言わないで下さい。雨も降りませんし、雷も落ちませんし、なんにもなりませんから。あと、海斗。笑わないで下さい。」



爆笑しやがって。



「おい、うみ。名前忘れてんじゃねーよ。」



「悪かった。けど、いいかげん、うみって呼ぶな。海斗って言うんだよ。うみじゃねー」



「別にいいだろ。男のくせに細かしいこと気にすんな。」



あのー。
あたしの変化についてなにも言ってくれない?

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