近すぎて、遠すぎて。
心Side
叩かれた頭が熱くなるのが分かった。
………あぁ、あたし海斗の事諦めきれてないんだな。
やっぱり消せない。
だってこんなにも…
こんなに好きなんだから。
「俺、夏目になんか聞かれたらどうしたらいいんだよ…」
「わかんないしっ」
「わかんないしってな、お前…お前のせいだろっ!」
また頭を叩かれた。
さっきよりも…痛いっ。
「いてっ!…ばかいと!」
「ばかと海斗つなげんなっ!」
べーっ
と舌をだす。
あたし、このままがいい。
こうやって普通に変顔できて、
普通に笑い合って、
楽しくバカやってたほうが全然いい。